comicbird’s blog

備忘録として我が家所蔵の漫画を全て記録しておこうと思いつき、始めました。

近未来不老不死伝説バンパイア四 徳弘正也氏

VOL.26:始動天使軍

  あらすじ;残り4人となった20戦士が影山の元に集い、クローンの”大和のマリア”による女児出産を報告した。女児は翌日には幼女に急成長する。裏で何体ものクローンが使われている事を知らない影山達はクローンがバンパイアを生んだと考え、マリア会の襲撃が近いと予想する。マリア達はブーちゃんを街に帰そうとするがブーちゃんは残る決意をし、共に闘う事となる。そして本田マリア生捕のため、大量の兵士達が送り込まれてきた。

 

 いよいよマリア達とマリア会の直接対決が幕を開けようとしています。新しい神、マリア誕生の演出も成功させて、本田マリア捕獲の為阿南将軍は大軍を投入します。今回は激戦の前にブーちゃんの男気を思う存分見せつける素晴らしいエピソードが盛り込まれています。マリアとブーちゃんは本当に良い関係を築いてきたのだと目頭が熱くなります。昇平や影山もブーちゃんを大事に思っている事が伝わって来るお気に入りの回です。

 

VOL.27:神々の戦い

  あらすじ;マリア会の集会会場で生中継される中、戦いはマリア会の銃撃で幕を開ける。ブーちゃんは取り敢えずお釜に隠れている。銃弾の嵐は昇平が全てガードし、続くレーザー砲の雨は影山が吸収する。そして昇平による銃弾のガードを受けながら、マリアと影山は敵を次々と斬り続け、始末していく。その後ブーちゃんに「おせーよ」とツッコまれながら20戦士4人もマリア達の援護を始める。

 

 戦闘開始となります。前回の終わりから大量の武器持ち兵士や戦闘機が描かれております。そして今回冒頭2ページを使い、その大量兵士が音もなくマリア達へ整然と前進して行く様は圧巻です。その後は静から動へと言わんばかりの爆音響き渡る戦闘シーンです。構成の素晴らしさが光ります。更にマリア会会場で生中継もされている為、描かねばならない人物の量が半端ではありません。全く手を抜かれることのない描写に只々圧倒されるばかりです。

 

VOL.28:覚醒者

  あらすじ;昇平は止むことのない銃弾の嵐を1人で守り続ける。マリアは昇平からレーザー銃をもらい、更に迎撃を続ける。影山も片目を負傷しながらどんどん兵士達をマシンガンで撃ち続ける。大軍に怯む事なく戦い続けるマリア達の映像を見ていたマリア会信者達は本田マリアが本当に悪魔なのか疑問を持ち始める。しかし、兵士達の銃弾を止め続ける昇平は限界を迎えようとしており、マリアのレーザー、影山のマシンガンの弾も底つこうとしていた。

 

 今回も激戦メインとなっています。戦闘シーンの描写の細かさもさることながらお話の構成の上手さにも感服です。冒頭に昇平のキツそうな様子をさりげなく入れてからマリア達を勢い付かせ、傍観しているマリア会信者達の心が動いた所に昇平の体力限界、武器のエネルギー切れ寸前などのピンチを描きます。状況がジェットコースターの様に上から下へと目まぐるしく変化し、興奮しっぱなしの回です。

 

VOL.29:影山の戦い

  あらすじ;倒れた昇平に代わり、怯えながらも銃弾を止め続けるブーちゃんに守られながら、マリアと影山はピンポイントのレーザーで兵士達を始末し続ける。その様子に目が離せないマリア会信者達は、益々自分達が間違っているのではと感じ始める。影山のレーザーは遂に底をつき、影山はマリアに援護射撃を依頼する。マリアから激励のキスを受け、影山は右手の刀で単身斬り込んでいく。

 

 前回で覚醒したブーちゃん。何故弾を止められるのか本人もよくわかっていない様です。泣きながら弾を全て止めているブーちゃん、大活躍です。そしてマリア会信者達の心境変化が丁寧に描写されています。マリアの援護を受けながら1人敵陣の中を駆け抜け続け、兵士達を翻弄し、最後の最期まで斬り続けた影山。阿南将軍が中継を止めさせる程です。人の心を動かすものは、本気の覚悟を伴った者の行動なのだと教えてくれる回です。

 

VOL.30:バンパイアの誇り

  あらすじ;中断された映像スクリーンを前に、マリア会信者達は下を向き言葉も無い。阿南将軍はその様子に激昂しながらも、自分は引き続きマリアの中継を注視する。影山亡き後、ブーちゃんにも懇願されてマリアは一旦降伏しかけるが、意識が戻った昇平に促され再び刀を携え単身敵陣に斬り込んで行く。阿南将軍の足を狙えとの指示に、兵士達は銃の照準を合わせて撃とうとするが、何故か銃が作動しなくなった。

 

 昇平からブーちゃんへの能力指南があります。ブーちゃんは昇平に教わりながら、兵士達の銃の機能ををピンポイントで歪め続けます。生死がかかっているとはいえ、ブーちゃんはとても筋が良い様です。ブーちゃんの援護でマリアは次々と兵士達を倒して行きます。ですが、やはり最後にマリアの背中を押したのは昇平でした。マリアが生まれた時からマリアの幸せを考え、マリアをマリアらしく生き続けさせようとする昇平は、マリアにとって一番の理解者であり、無二の存在なのでしょう。

 

VOL.31極限のマリア

  あらすじ;マリア会信者達の訴えにより、マリアの映像が再び映る。マリアは背中をざっくり切られ、傷と共に上半身が露わとなる。昇平はマリアを助けに行き何人か兵士を始末するが、遂に念動力が消えて身体を上下真っ二つにされ息絶える。マリアは慟哭の後、昇平の「生きろ」と言う願いに応えるべく攻撃を再開する。ブーちゃんは身じろぎもせずマリアを援護し続ける。マリアの鬼気迫る様は阿南将軍をゾッとさせる程だった。

 

 昇平とマリアの今生の別れとなります。最期までマリアを守ろうとする昇平は涙無しでは見られません。通常は真っ二つでも暫く生きているのでしょうが、即死も納得の極限状態だったと思われます。マリアは悲しみに浸る間もなく戦い、動き続けます。ブーちゃんも兵士達の銃に集中し、ブーちゃんの戦いを繰り広げます。動と静。コントラストが見事です。精魂尽き果てるまで戦い続けたマリア。平山氏始め、心動かされた信者は多かった事でしょう。

 

VOL.32:戦いの後に

  あらすじ;マリアの両手が拘束され、ヘリで運ばれる。信者達は「悪は滅びた」と言うアナウンスも耳に届かず、映像から目が離せない。1人残ったブーちゃんも平山氏による制止の訴え虚しく、兵士達に串刺しにされて絶命する。夥しい数の死体もそのままに兵士達は撤退、マリアは絶対睡眠の中軍部へ提出用のクローンとすり替えられ、本体は阿南将軍の待つクローン研究所へと密かに運ばれた。

 

 無表情で近づいて来る兵士達にブーちゃんは泣きながら思いの丈をぶつけます。兵士側にしてみればブーちゃんの能力により何人もの仲間が殺された訳です。只黙ってブーちゃんを次々と串刺しにする兵士達。表情から彼らの心境を窺い知る事は出来ません。彼等は本当にプロである事が伝わって来ます。そしてマリアの戦い振りに刺激されてか平山氏の阿南将軍への対応が回を経て徐々に変化しています。平山氏と阿南将軍ではマリアへの考え方が少々違っていた様です。

 

VOL.33:クローンの群れの中で

  あらすじ;切断された頭部を抱え影山の身体は翼を生やし、闇夜を飛ぶ。阿南将軍は初めて生身のマリアと対面し、監視カメラを切らせてマリアの身体を堪能し始める。影山の身体は海まで飛び続け拠点の潜水艦へと辿り着き、脳は部下達により十文字篤彦の身体へ戻された。篤彦はマリアを守れなかった不甲斐無さに慟哭する。目覚めたマリアは数多くの自身のクローンに囲まれ、眠っている内に犯された事を知る。更に拘束された両手を外そうと力を入れた途端、強力な電流がマリアを襲った。

 

 改めて影山の身体は科学の際が集まった驚異的なものであると解ります。自身の翼で空を飛ぶ…、憧れます。阿南将軍とは別の種類にはなりそうですが篤彦もまた自身の夢の為に邁進し、更に部下達ともなかなか良い関係を築いている事が伺えます。マリアを守れなかったと嘆く篤彦を見て涙ぐむ部下達の様子がそれを物語ります。これから独りで戦うであろうマリア。篤彦も今後どの様な動きを見せるのか気になる所です。

 

いけいけジムおやじ

 ハードゲイナーと言う筋肉のつきにくい体質であると言う徳弘氏。それでも徳弘氏が昔から続けているジム通いについてのエッセイです。