comicbird’s blog

備忘録として我が家所蔵の漫画を全て記録しておこうと思いつき、始めました。

動物のお医者さん9 佐々木倫子氏

第一話:チョビのモデルデビュー

  あらすじ;主人公ハムテルの飼い犬チョビがポスターのモデルにスカウトされた。ハムテルはチョビを連れ、友人二階堂と菱沼聖子氏と現場で話を聞いた所、プロの犬がストレス性の体調不良から続行不可能となり、代役を探し回って見つかったのがチョビとの事。ハムテルは断ろうとしたが、予算上の苦しさを訴えられて仕方なく協力することにした。

 

 今回は、芸能界の裏事情的な紹介があります。子供と動物を扱う撮影の難しさが描かれており、我慢強そうと言うただ一点のみで選ばれたチョビにとっては過酷な撮影だったようです。第6巻で生じたチョビの弱点、雷をここで活かしてくる佐々木氏の手腕に脱帽します。

 

第二話:埋まる菱沼氏

  あらすじ;12月、積雪も多量となり、菱沼聖子氏は今日も夜、雪に埋まりながら大学へ辿り着いた。危険だと言う主人公ハムテル達の忠告には耳を貸しつつも、菱沼氏曰く、ズルい奴の正体を突き止めるまで今の近道を続けるつまりらしい。菱沼氏の通った跡を利用している輩がいるとの事だ。

 

 会社勤めと大学での研究をパワフルに続けている菱沼さんのお話です。端から見るとどう考えても合理的ではない行動で、本人も感じてはいるが、結局やめられないと言う事はよくある気がします。がっつり良くないと自覚できるまで続けてしまうので、やめるのは至難の業なのです。

 

第四話:シーザーとジャックの逃走

  あらすじ;犬ぞりレースの季節になり、10ヶ月ぶりに犬達と再開した主人公ハムテル。今期最初の練習が終わり、餌を待っている間にメンバーのハスキー犬シーザーとジャックが外へ逃げてしまった。追いかけたものの見失い、ハムテル達は2匹の捜索をしつつ、練習を続ける。

 

 餌を目の前にして何故か外に出てしまったシーザーとジャック。空腹&疲れているはずなのに。後先考えず、やりたい事をする究極の楽観思考がここにあります。ここまでは行かずとも、適度な割合で彼らのような性質が欲しいものです。

 

 第五話:ハムテル、犬ぞりレース再び

   あらすじ;今年は漆原教授も参加の犬ぞりレース大会。順番はハムテルの一つ前。およそレース向けではない寄せ集めのゴージャスな犬6頭と共に出発した漆原教授は非常に遅く、何度となく脱線し、ハムテルに立ちはだかる。ハムテルは当然の如く追いついてしまい、初めてのパッシング(追越し)に挑む。

 

 常に面白い事を探している漆原教授。彼が犬ぞりレースに目をつけるのは確かに当然の話です。人がどう思おうが気にしない。あらゆるツテと手段で6頭を集めた事でしょう。また漆原教授は練習などしないので、思い通りに行くはずがありません。来年も漆原教授は参加するのか興味津々です。

 

第六話:ヒヨちゃんのお相手

  あらすじ;獣医師国家試験間近の最近。友人二階堂は、主人公ハムテル宅で勉強すべく訪問。しかし鶏ヒヨちゃんが檻から出ており、勝負を挑むも見事敗れる。大体他動物に容赦ないヒヨちゃんだが、ある日ハムテルの祖母によると他の鶏を助ける為に喧嘩をしたと言う。可愛い顔のヒヨちゃんよりちょっと小さいとの事。お嫁さんにと願うハムテル達であった。

 

 再びヒヨちゃんにお嫁さんを!と言う回です。相変わらずの無敵っぷりで孤高を保っているヒヨちゃん。ハムテルはヒヨちゃんの幸せを願っており、条件が合えば、と期待するのも頷けます。ヒヨちゃんの今後にも注目したい所です。

 

第七話:謎の語呂合わせ

  あらすじ;今主人公ハムテルには耳について離れない謎の文章がある。獣医師国家試験用の語呂合わせの様だが意味を思い出せない。試験が目の前に迫り、様々な情報が乱れ飛ぶ中、今年は本当に試験内容が変わる。不安に拍車がかかり、ハムテルの文章に何らかの期待を寄せる受験生達。だが全く意味を思い出せないまま当日試験に挑むハムテル達であった。

 

 国家試験に挑む学生達の緊迫感が見事に紹介されています。学生は変われど毎年悩む内容は変わらないのが面白い所です。合格してしまえば今後は基本肩書きが消える事はないのでしょう。是非とも腕を磨き続けて欲しくあります。

 

第八話:卒業

  あらすじ;ハムテル達もいよいよ卒業。式や飲み会も終了した。大学院に残るハムテルと二階堂は通常通りだが、卒業した同級生達も私物の片付けなどでまだチラホラ顔を出していた。東京に就職が決まった清原も大量の私物整理のうち、何故かハムテルにテレビをくれた。豪華すぎる品物に不安が募るハムテルであった。

 

 初期の頃に独特な金銭感覚と存在感を放っていた清原氏。タダでは去りません。最後にもう一華咲かせてくれます。清原氏の飼い犬平九郎への愛を感じる素敵なお話となっています。

 

第九話:チョビの初めて散歩

  あらすじ;チョビのしつこい遊ぼう攻撃に堪忍袋の緒が切れたミケ。主人公ハムテルは友人二階堂と共にチョビを初めての散歩へ連れ出した。散歩用のリードに慣れないながらも近所の犬巡りコースを楽しむ。するとチェーンの外れたドーベルマンがおり、吠えながらハムテル達へ突進して来た。

 

 チョビの昔を回想するお話です。今はたいへん散歩好きなチョビ。しかし、もしかしたら散歩嫌いになっていたかもしれない少々危険な散歩だったようです。追いかけてくる犬から無事逃げられるか、注目てす。

 

第十話:アザラシの子

  あらすじ;主人公ハムテルと友人二階堂は大学の先輩大田原氏のいる動物園にて実習で、アザラシの子供デブリンをお世話する事になった。白いふわふわ産毛期を過ぎていた事にガッカリした二階堂だが、気を取り直して母を亡くしたデブリンの食事など、お世話を開始する。

 

 他のキャラほどインパクトはありませんが、やはり何か印象に残るゲストキャラ太田原氏。なかなか大雑把な方のようです。現場の人!という感じがします。気を付けなければならない所と大丈夫な所のメリハリが効いている方のような気がします。

 

Making of 9

今回はプライベート色強めな印象があります。内容は女性3人旅で佐々木姉妹に加え、佐々木氏のマネージャーと思われる人物が同行しており、ひょっとしたら取材旅行かもしれません。今回の旅行もやりたい事をやっており、佐々木氏の楽しみ方を見習いたいものだと思います。